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2005.06.22

すずめ

 昨日の帰宅時、自宅近所の丁字路の真ん中に、すずめの死骸があった。車には轢かれていないようで、きれいな姿を保ったまま、小さくポツンと。
 僕は、それを横目で見ながら一旦通りすぎたが、そのままにしておくと車に轢かれてしまうのではと思い、引き返す。そして、鞄からポケットティッシュを取り出し、そっとすずめの死骸をつかむ。
 多分、車に激突でもしたのか首が後ろ向きに折れ曲がっていたが、それ以外は外傷もなく、血も出ていない。死んでからそれほど時間が経っていないようで、ティッシュペーパー越しにすずめの暖かさが伝わってくる。目はしっかりと閉じられ、その表情からは苦しんだ様子はうかがえず、少しホッとする。
 僕は、右手でやさしくそのすずめ(死骸と呼ぶには、あまりにも暖かい)をくるみ、自宅への坂道をゆっくりと登る。
 
 ほんの数時間前、到底理解し合えない人物との心がすり減ってしまいそうな不毛なやり取りが、僕を消耗させていた。心の中に穴が空いたようなどうしようもない虚無感が、僕の帰宅の足を重くさせる。いつも颯爽と登る(と自分では思ってる)自宅への坂道を、いつもの倍ほどの時間を掛けて力無く登る僕の目に、そのすずめは飛び込んできた。

 自宅へ戻り玄関に鞄を置き、そのまま裏庭へと向かう。そして、小さなスコップを使って穴を掘り、その中にすずめ入れ、ゆっくりゆっくり土を掛ける。すずめの姿は、すぐに土の中に埋もれてしまい見えなくなる。庭にある、ピンク色をしたすずめと同じくらいの大きさの石を墓石代わりに土の上に置き、庭に咲いている真っ赤な花を一輪供え、目を閉じ手を合わせる。

 「これで少しは、天国に行ける可能性が出てきたかな?」
 冗談ぽく妻にそう話したとき、先程まで感じていた虚無感がなくなっているのに気が付いた。

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コメント

初めまして

すずめも、きっと天国に召されたでしょう。
思ってくれた人がいたんだから。

すずめは車がユックリ走っていてぶつかっても、すずめ自体が速いからダメージがあるようです。

ランニングしていても、足元に蟻さんがいても、思わず避けてしまいますよ。ゴキさんだって住居にずうずうしく侵入してこなければ、ただの虫なのにね。

投稿: shimo | 2005.06.27 20:25

shimoさん
はじめまして。コメントありがとうございます。

すずめ、天国に行けましたでしょうかね?
そういっていただけると、うれしいです。

shimoさんもランナーなんですね。
私は、走っるようになってから、自然を身近に感じるようになりました。

投稿: ほにゃらか | 2005.06.29 04:55

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